『食べる話』は、「中学生までに読んでおきたい日本文学」シリーズの第9巻として、松田哲夫氏の編纂により2011年3月にあすなろ書房から出版されたアンソロジーです。
出版情報
項目 | 詳細 |
---|---|
出版社 | あすなろ書房 |
発売日 | 2011年3月31日 |
ページ数 | 283ページ |
ISBN | 978-4-7515-2629-3 |
本の概要
本書は、「食べる」をテーマに、日本文学の名作短編15編を収録したアンソロジーです。収録作品には、以下のようなものがあります。
- 石垣りん「くらし」
- 岡本かの子「鮨」
- 志賀直哉「小僧の神様」
- 芥川龍之介「芋粥」
- 矢田津世子「茶粥の記」
- 子母沢寛「冷や飯に沢庵」
- 幸田露伴「野道」
- 深沢七郎「いのちのともしび」
- 森茉莉「ビスケット」
- 種村季弘「幻の料理」
- 古川緑波「富士屋ホテル」
- 色川武大「大喰いでなければ」
- 向田邦子「ごはん」
- 武田百合子「枇杷」「夏の終り」
- 宮沢賢治「注文の多い料理店」
これらの作品は、食にまつわる多彩なエピソードを通じて、人間関係や文化、時代背景などを描き出しています。
編者について
松田哲夫氏は、日本の編集者であり、多くの文学作品の編集やアンソロジーの編纂を手掛けています。本シリーズ「中学生までに読んでおきたい日本文学」全10巻の編纂を担当し、若い読者に向けて日本文学の魅力を伝えることに尽力しています。
評価と感想
本書は、食をテーマにした多彩な作品を一冊で楽しめる点が魅力です。特に、宮沢賢治の「注文の多い料理店」や芥川龍之介の「芋粥」などは、食に対する独特の視点や風刺が光ります。中学生だけでなく、大人の読者にとっても、新たな発見や再読の喜びを提供してくれる一冊です。
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重要なポイント
本書に収録されている作品は、それぞれ食にまつわる独自の視点やテーマを持ち、読者に多様な考察を促します。例えば、志賀直哉の「小僧の神様」では、食を通じた人間関係の機微が描かれ、宮沢賢治の「注文の多い料理店」では、食に対する人間の欲望や滑稽さが浮き彫りにされています。
まとめ
『食べる話』は、日本文学の中から食をテーマにした名作短編を集めたアンソロジーであり、読者に食にまつわる多様な物語を提供します。中学生から大人まで、多くの読者にとって価値ある一冊となるでしょう。